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●早稲田大学国際教養部教授 池田清彦先生のご本です。真面目に生きると損をするというご本を真面目に読んでしまいましたが、そう!それ!よくぞ言って下さいました!と、一気読みできました。
『人が歳をとって、体が弱り、あまり苦しまずに、家族に看取られながら死んでいくのは、当然と言うよりも寿(ことほ)ぐべきことではないか。「人の命は地球よりも重い」という偽善の極みのような言説が冗談ではなく流通しているのは異常と言うほかない。何でそんな話になったんだろうかしら。
原因の一つは、人が自宅で死ななくなったことだ。昔の人は自宅で、家族に看取られながら死んだ。』(p19より引用)
昔は子どもも目の前で人の死を受け入れていましたが、今はどうやら死は隠蔽すべき忌まわしい出来事になっているようです。そして長生き信仰はさらに加速しています。
「一番健康に悪いのは長生き」(p44より引用)
『長生きすればするほど、医療費は増大するのである。私が常々主張しているように一番健康に悪いのは長生きなのだ。タバコも酒もやらず、健康第一の生活をしていても、最後は必ず歳をとって、介護が必要な年数は増えるのである。(~中略~)病気になってとっとと死ねば、医療費はそれほどかからない。』(p44より引用)
痛い、苦しいという時間を、残りの人生で減らしたいですね。因みに、久坂部羊先生のお話ではコロリといける人は不摂生をした人だ、とありました。
●矢作直樹先生のご本でもふれましたが、これから人口が減ります。というか、最早増えすぎました(しかも労働力となる人は減る、ニートは増える)
『日本では、このところ官民挙げて少子化が国を滅ぼしかねない大問題であるかのように騒いでいるが、マクロに見ると人口は増えないほうがいいのである。生態学的見地からは当たり前のことだけれども、人口が少なくなれば、1人当たりの資源量は増えるわけで、1人当たり使える資源量の多寡を幸福の指標とすれば、平均的には人々は今より幸せになるに違いない。』(p128より引用)
『通常、狩りが余りにも上手な動物は餌を狩りつくして自らも絶滅してしまう。』(p129より引用)
資源といえば買占め問題があります。みんなが必要でも、均一にシェアは難しいです。
●これは、有り寄りの有りだと思います。
『しかし、先進国では自国民の人口が右肩上がりに増えることはもはやありえない。子供を3人も4人も作れば家庭は経済的に苦しくなり、女性は自分の時間を子供に取られてしまうことになる。自分の生活を楽しむことを覚えた先進国の女性たちは、為政者がいくら甘言を弄して子供を作ることを奨励しても、もはや為政者の言うことを聞くようにはならないだろう。』(p134より引用)
自分のお給料で好きなお洋服を買い、好きな時に行きたい所へ行って、自分のペースでやりたいことをやっている若い女性に、自分の思うままにならない家族を増やして、家族にお金も時間も注いで…、そうやっても子供はニートになったり、なんならストーカーや受け子になったりするかもしれない…。今のやりたいことを謳歌している状態から、人生のリスク要因を一気に引き受けることに行きますか?実際には、お金はあるけれど、そちら側にはまわりたくないわ…、というのは大きいでしょう。
■■■あめ的回答■■■
『マイノリティの中の一部の人たちは、自分たちのことを理解してくれと執拗に強要することが間々ある。人は自分のことさえ理解できているとは限らないのに、他人のことなど理解できるわけがないのだ。「私には理解不能だけれど、そういう人もいるよね。でも私に付き纏わないでね。勝手にやってください。邪魔はしないから」。すべての人が、そういうおおらかな心持ちになれたら、世界はずっと平和になると思う。』(p181より引用)
自分で、資金も時間も労力も好きなように回して幸せにやっている人に、「子どもをつくってください」は、立ち入りすぎなのかもしれません。子供が苦手な人だってごまんといますし。今、現存しているニートを自立させてあげるほうが必要なのでは?人だけ増えても労働力が減ると国力にすらなりませんよね。困ったことなんか掛け算ですよ。真面目に生きると損をするのかもしれない。
