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東京大学名誉教授 矢作直樹先生のご本3冊目のご紹介です。今回も、今 対人関係で悩んでおられる方には助けとなるお話満載です。
●あるあるだとは思いますが、口論で自分の正当性の主張のし合いで揉め事がエスカレートするケース。相手の顔がリアルで見えている場合だと、どこかで引っ込めなくてはいけなかったりしますが、ネット上だと、違う意見は大勢が絡み炎上します。収束が難しい時などは、矢作先生は、
『自分がわからないことなら「わからないけど、まあいいや」とすればいい。自分と違う意見をぶつけられたら「そうですか」と静かにそこを離れる。議論を挑もうとする相手は自分の正義を貫き通して相手を屈服させたいだけ。だから受けなくていいのです。』(P95より引用)
と仰っていて、矢作先生自身もわからないことだらけですとのことです。流す、レジリエンス(心のしなやかさ)の出番ですね。白黒つけなくていい。グレーというか、グラデーションの範囲のことも多いでしょう。
●これもまた あるあるだとは思います。
『どうしても、付き合いの大半は義理によって実行されます。』(p66より引用)
『しかし、なんでもそうですが「義理」で行動すると、自分の中のストレスがどんどん巨大化します。後々、後悔するようなことにもつながります。』(p168より引用)
『それに、義理は「真理」とは違います。それを、あるべき姿はたった一つだと思い込み、自分に嘘をついて行動してしまう。
これが、義理の正体です。』(p169より引用)
断りづらいとか、自分が悪者にされてめんどくさそうとか、いずれにせよ、動機はネガティブなものですよね。「心からそうしたい」ではないですものね。あめちゃんも何度も体験したのですが、最終的には、嫌なのに付き合わされた感で、恨みにも発展しかねませんよね。
『断る勇気、断る力。これは自分に一致して生きる上で重要です。
「力不足ですみません」
このフレーズなら角は立ちません。』(P170より引用)
誰も傷つけない断り方もあります。その智慧をお借りするにも『ご本』がお役立ちです。
●矢作先生は「本はいちばん身近な逃げ場所」だと仰っています。あめちゃんも日々、ご本に助けられています。基本的には居場所を複数持つということと広く浅くのお付き合いというのがよろしいようです。1か所(1人)に依存してしまったら、その唯一の存在が崩れたら……あなたはどうなってしまうと考えますか?ぜひ弱くて浅いつながりを複数持ってください。(1か所(1人)に依存して…それこそ、逃げられない義理(借りと言ってもいいかも)の重圧がのしかかっても困りますよね)
■あめ的回答■
P122に矢作先生が子供の頃のエピソードが載っているのですが、矢作先生のお母さんの器が大きすぎて感動しました。
借家の井戸が壊れて、お隣の奥さんの貸していただけることになったのですが、それをご主人が知らなかったとかで、矢作先生のお母さんに「勝手に使うな!」と怒鳴ったそうです。そこですごいお母さん、否定も肯定も、困りも怒りもしなかった。なぜかというと、そもそもが隣人夫婦がきちんとコミュニケーションがとれていないからの問題であり、お母さんは自分に関係ないことで時間を割くぐらいなら、水をくんでやるべきことをやるだけだと考えていたようなのです。
『夢をかなえるゾウ』で、ガネーシャ様も『反応しない』というキモのお話をされていました。達観の域だとは思いますが、これが身につけば一生モノです。現代人は特にセルフイメージの低下で、他人に反応しまくりだとは思います。読書によって、他人に対してもですが、自分に対しても、トリセツというか対応の仕方を学ぶことができますね。
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