『悩むことは生きること 大人のための仏教塾』平井正修
『悩むことは生きること 大人のための仏教塾』平井正修

『悩むことは生きること 大人のための仏教塾』平井正修

 

 

臨済宗国泰寺派全生庵住職の平井正修さんの、お悩みQ&A方式のご本です。そうか…そうだったのか…と、妬みやそねみ、自分の勝手な想い。別に誰に言われたわけでもなく、単に「運命論」で片づけるのではなく、そして「我」全開で思い込まなくていいし、自分で勝手に決めなくたっていい。自分で勝手に決めつけるから苦しくなるとかもあるんだなぁ…と、気づかせていただけたご本です。

すべては「運命」によって決まってしまいますか?

他人がうらやましい。「あの人ばかり、いい思いをしてる」って妬みの感情で苦しいです。

結果には必ず原因があるけれど…タネをまいた覚えもないのに解せないわよ。

……などといった、解せない思いをお持ちの方には、ぜひ平井住職のご本をどうぞ。

1つ目いきますよ。収入が少ない家庭だったから大学に行けない運命だったとか、イヤだったけど運命だから家業を継いだ……とか、平井住職に言わせると、それらは運命ではありません。

その道を選ばない というチャンスは本当になかったの???

ということでもありますが、

いいわけとしての運命は、運命ではありません。なぜなら、そうしようと決めたのは自分自身だからです。』(P70より引用)

自分が選択した道への責任放棄ではなく、「与えられた運命、ありがたい!」と、上を向くきっかけとして運命という言葉を使ってほしいなぁと、あめちゃんも思ったりします。

2つ目いきますよ。平井住職は、人の根っこにはネガティブな感情は持っているもんだよという大前提で、

『比べること自体は、決して悪いことではありません。お互いの違いを理解するうえでは大事なことです。しかし、あまりに度が過ぎてしまうと、妬みや嫉みの原因となってしまいます。それを「嫉妬」といいますが、嫉妬の炎は自分を燃やしてしまいます。自分を燃やせば、それによって自分は灰になってしまいます。』(P83より引用)

と仰っています。自分を燃やせば自分は灰になる…いい得て妙ではないでしょうか。羨ましいという感情は、どんなに修行を重ねてもゼロにはできないそうです。なんの参考にもならないのですが、あめちゃんは実は、あんまり「うらやましい」がないんです。幸いというか、うらやむほど他人に興味がなくて、ン億円の豪邸とかでも「管理が大変そうだなぁ……」と思ってしまったり(汗)不精者なのが幸いしたのでしょうか(笑)そんなわたしだからこそ、ミニマリストしぶさんなら「めんどくさがりにはミニマリストがおススメ!」って仰いますね。

3つ目いきますよ。平井住職が、例えば…宝くじで何億円当たって、それが元で身内の争いで一家離散になったり…逆に、お父さんの会社が倒産したけど、家族の絆が深まったり…といったお話で、

『そもそも、いい、悪いを決めているのは、その人の心であり、その人の都合です。』(P153より引用)

いいも悪いも単純に因果と結びついているわけではないのです。人間万事塞翁が馬とも近いお話でしょうか。「これがタネになった!」とか……確かにその人の都合ですね。仏教的に言うとタネは過去世からのものがたくさんあるから「あれだ!」とか凡夫に断定させるのは難しいですよね。因みに、斎藤一人さんが「あの人に、前世で、あれをされた!これをされた!」と前世でやられたことを持ちだされたらケンカだらけの泥試合になってしまうと仰っていたのを思い出しました(笑)

■あめ的回答■

上記の記事ですでにあめ的回答ばんばん言っちゃっていますが、こちらのご本は平井住職へのQ&Aの内容です。Q、いじめられています。どうすればいいですか?とか、Q、集中力がないのが悩みです、とか、ベーシックな悩み相談がたくさん載っています。温かい回答ばかりなので、安心して読んでいただけますよ。

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