『くり返し読みたい ブッダの言葉』 山川宗玄
『くり返し読みたい ブッダの言葉』 山川宗玄

『くり返し読みたい ブッダの言葉』 山川宗玄

 

臨済宗妙心寺派管長 山川宗玄さんのご本です。

あなたの心は、今日、あの人にこんなこと言われた、あんなことをされたなどでウエイトを占めていますか?気になりますか?

『安穏と生きていれば、その厳然たる事実には思い至らないでしょう。そこで、罵りや苦悩を受けることによって、その業に気づき、罪を償っていくことになるのです。』(p85より引用)

「気づき」は本質です。そこで業をも昇華するチャンスです。

『たとえ誰かが厳しい敵となって我を罵り、苦しめることがあっても、それは姿を変えた菩薩の大慈悲である』(p84より引用)

これは菩薩願行文というお経の一説だそうです。これを読んであめちゃんは、人(こちら)を罵って苦しめている側の人間もイヤなつらいお役目だなぁ、悪役を買って出る方がヤだなぁ…と思ってしまいました。極端な言い方かもしれませんが、人から嫌がられるお役目、一文の得にもならない、そんな損なお役目は、引き受ける人がすごいと思います。「あぁ、自分はこういうことをしてはいけないな」と気づくことで、そのお相手さんまで救いがある状態にしてあげられると思います。

『他人があれをした、これをしたということに心を煩わせるのではなく、「自分がしたこと、しなかったこと」を見ることが大切だと、お釈迦様は説いています。』(p52より引用)

我々凡夫は、とかく他人の話題ばかりになりがちです。「で、自分自身はどうなんだろう?」心の中が、常に、あの人、この人になっているとまず「気づく」。

このブログの初期に、金閣寺銀閣寺住職 有馬頼底さんのご本を紹介しました。

「掃除は信心より大事」

というものすごいインパクトを受けました。(ブログ初期よりも日々それは感じています)日々の習慣がそのまんま あなたの生き方です。

『「今すべきこと」は決して大変なことではありません。当たり前のことを、毎日欠かさず丁寧にこなすのが、もっとも肝心なことなのです。』(p42より引用)

日々のことは習慣化してしまえばむしろ楽ですから、負債が積もって後が大変なことになることを考えてみましょう。「めんどくさい」ではなく「今やってしまえば後が楽になる」です。

お釈迦さまも仰っています。

『悪い友達と関わるな』

どんな人と関わっているか、それこそが日常、生き方そのものが出ます。ドン・キホーテ創業者安田隆夫さん「口をきいただけで運気が落ちる相手がいる」というお話をされていたご本もありました。「みんなおともだち♪」ではないのです。関わってはいけない人がいることも識らないと。スッと身を引きましょう。

■■■あめ的回答■■■

イラスト多めのコンパクトな文庫本です。小難しい本を今は読めないけど、落ち込んでいるから励みになる言葉がほしいという方におすすめです。

『主人公』という言葉は禅語です。あなたの人生、あの人、この人を『主人公』にして生きていませんか?寝ても覚めても次々にひとのことばかり。『主人公』を自分に戻してみましょう。

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