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芸術家 岡本太郎さんのご本です。岡本さんご本人のお話、ぶっとんでいる訳でもなく、むしろ めちゃまっとうな発言をされていることに(元々のイメージからは)驚きました。
例えば、生身の自分(の可能性)に賭けようというお話について。あなた『自分』ではなく『代用』で済ませちゃってるよ…と。
『こどもができると、今度はその子に賭けようとする。もうオレはダメだ、オレの分際はこの程度だが、この息子だけは立派に育てようなんて考えて、いい学校に入れたくなる。』(P31 より引用)
それ、自分じゃないでしょ?自分が頑張るわけでもないよね?ということで、その典型がスポーツだと岡本さんは仰っていまして、
『そのために指一本動かしたわけじゃないし、自分の責任においてなにもしていない。自分の人格になにひとつ加えていないし、自分の実力はなにひとつ変わっていない。自分が試合に出てホームラン打ったんなら別だけど、そうじゃないんだから、自分には関係がない。そうだろ?』(P31より引用)
他の人に代用になってもらうんじゃなく、自分自身、自分軸ということですが、まっとうすぎて驚いたお話です。
●まっとうすぎて驚いたお話。岡本さんは昭和を生き抜かれた方ですが、「根性」というものをかなり嫌っておられます。とある大学での「死のシゴキ」事件=集団暴行の例を挙げて、
『「根性のはきちがえだ」とみなが言う。だが、けっしてはきちがえているわけじゃない。「根性」の正体こそ、まさしくそれなんだよ。そのトリックに気づいていないのか、ごまかしているのか、世間一般もジャーナリズムも、根本の問題の焦点をずらしてしまっている。』(P132より引用)
『他人を負かすことより、自分自身に打ち勝ち、生きがいをつらぬくこと、それは美しさだ。』(P134より引用)
やはり岡本さん、軸を自分に置いていらっしゃるので、まっとうでブレない。
●受身ではなく、積極的な気構えで鑑賞しましょうというお話についてです。
『ほんとうの読書とは、内容を批判し、自分の考えや対処のしかたをあきらかにするものでなければならない。』(P166より引用)
『もし少しでも「あたしもあんなふうに描けたらいいわね」と思ったら、描いてみるべきだ。』(P167より引用)
これは、自分の好きなこと、やりたいこと、魂が喜ぶようなこと…を、あぶりだすことでもありますね。
■あめ的回答■
あめちゃんは、岡本さんの活躍されていた時代も知らない世代ですので、岡本さんご本人が書きのこされた文章は、いったい何が書かれているのだろう…と、本書を購入してみたのですが、仰っていることがあまりにまっとうすぎて安心しました。一貫して「自分軸で生きよう」ですので、他人さんにいらぬ期待などしなくていいのです。他人さんに「代用」になってもらわなくていいし、あなたも、他人さんの人生を生きなくていいのです。
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