『心のなかの幸福のバケツ』 トム・ラス  ドナルド・O・クリフトン
『心のなかの幸福のバケツ』 トム・ラス ドナルド・O・クリフトン

『心のなかの幸福のバケツ』 トム・ラス ドナルド・O・クリフトン

 

 

世界的ベストセラー作家のトム・ラスさんと祖父ドナルド・O・クリフトンさんによる共著です、約70年前、ドナルドさんは大きな問題に気づきました。心理学で「ネガティブな面」について教える研究は多いけれど、それよりも「ポジティブな面」について研究する方がずっと大事なのではないかと……。

とはいえ、人間、長所より短所の方が人目につきやすいのではないか。

ネガティブな面というか、そもそもが人間関係って大変だよね。

人間関係、穏やかに生きていたい。

……と、思っていらっしゃる方へ。このご本は約20年ぐらい前のものですが、今も、これからも通用する対人関係を良好にするメソッドが詰まっています。

まず、人の心の中を「バケツ」に例えて、バケツに溜まる水(=その人の特徴そのもの)を満たし、「ひしゃく」を使って他人にも分け与えてあげよう(分け与えたからといって、自分の持ち分が減るわけではありません。むしろ増えます)というお話です。それは積み重ねであり、人の良い面を見てあげることでバケツの水を増やすチャンスなのです。

不得意なことをムリクリ頑張らなくていいんです。

『「豚に歌を教えようとしてはいけない。時間の無駄だし、豚だって迷惑だ」。昔ながらのこの格言が、わが家のモットーだった。子どもの僕にとって、これはありがたかった。

すべてに秀でようと思わなくていい。得意なことで秀でる努力をすればいいのだ。』(P66より引用9

不得意なことを何年もかけて頑張るぞ!と、言っているうちに、人生の残りの時間は確実に削られて減っていきます。人生は有限です。自分の大切なことの優先順位をつけましょう。自分の不得意なことは、得意な人に任せて、華を持たせてあげて感謝もすればいいのです。

トム・ラスさんは子供の頃から左目を失明し、全身に腫瘍ができたり、お体にたくさんの障害を負われてきましたが、それでもトムさんは優先順位を見誤らなかったのです

『「何ができるか」を考えることに全力を注いだ。起こってしまったことや、自分の力の及ばないことは考えてもしかたないことだ。

これまで、「どうして、自分だけこんな目にあわなければいけないんだ」と思ったことはない。ウソじゃない。いらだつことはあっても、自分の運命を呪ったことはない。』(P71より引用)

なにができるか

自分に与えられた課題からの免除はありません。

そして、人のよいところに注目しましょう。こんな例が載っていました。

『夫に不満をぶつけても埒があかないので、違ったことを試してみようと考えた。夫がよくやってくれていることや、夫のいいところを見ようとしたのだ。』(P85より引用)

バケツに水を注ぐたびに、何かが動きはじめる。』(P86より引用)

皆さんも経験あるのではないでしょうか……。人のことを責めたてていると、やたら疲れてエネルギー枯渇したような経験…。これはまさにバケツの水がカラッポでガラガラです。水を溜めて、人にも与えることにフォーカスしてください。バケツに水を注ぐたびに、なにが動き始めるのかは、水を溜めながら、ぜひとも楽しく経験してください。

■あめ的回答■

自分がやってほしいことと、人がやってもらいたいことは、それぞれ違います。あくまで、相手がやってほしいことは相手に合わせてあげてください。相手の自己重要感を高めることで、ボーナスポイントが付くぐらいに貯まりますよ♪

↓ちなみに、このような例もあるので、自分の大切な有限の時間、誰に注いであげるのかも、優先順位を見誤りませんように。


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