『動じないで生きる』 矢作直樹
『動じないで生きる』 矢作直樹

『動じないで生きる』 矢作直樹

 

東京大学名誉教授 矢作直樹先生のご本です。「今日できることは明日やる」即ち「追われる人生」から「コントロールする人生」に変えると心身の不調やストレスが確実に減るということです。自分で優先順位をつける。たとえ家族であっても、他人に優先順位を付けられる筋合いはないのです。他人に軸を渡してしまって、自分がどうしたいのかも…迷子になっていませんか?

「仲間じゃない」と言う側ではなく言われる側になる(P63より引用)

そのコミュニティが近所付き合いであれ、サークルであれ、親族であれ、こちらに勝手な期待をしてきて、勝手にがっかりされる…そんな、しんどい体験はありますか?「人間みなチョボチョボや」というお話が出口治明さんのご本でありました。相手のリクエストに応えようと頑張っても、次々と期待(要求)のレベルが上がってきます。そんな人からは「あんたは仲間じゃないよ」と言ってもらって大丈夫です。

こちら、前回の伊勢白山道さんのご本とも通じるお話です。

『多くの人との交流を持つ人に限って評価を気にする人が多いのですが、誰もが気分でものを言います。周囲からの影響で、視点はコロコロ変わります。

つまり評価には普遍的な価値がありません。評価はすぐに変わり、いつの間にか消えるもの。残るのは振り回されて本質を見失った自分だけです。』(P72より引用)

『いい人なんていう評価は、実にいいかげんな評価。

好感度なんて、いわば砂上の楼閣です。』(P73より引用)

人は言っていることもコロコロ変わります。それが正しい、悪いという話ではなく、そういうものなのです。他人さんが言ってくるコロコロ変わる話で、その他人さんは責任なんてとってくれません。だから、他人に軸を渡すのはとてもリスキーなのです。矢作先生は他人に介入しすぎないというお話もして下さっています。

困ると「すぐになんとかしなきゃ!」とジタバタしがちですが、矢作先生が仰るには、そんなに焦らずともなんとかなることが多い ということです。

『世の中の悩み事や問題は、時間が解決する(時薬)ことが多いのです。』(p152より引用)

焦ってパ二くり中よりも、時間が経ってから「あ…こういうことだったのか…」と、最適な答えが出てきたりします。

『意見に腹が立つとか、自分の考えと違っても、へぇ、そんな考えがあるのだと、ちょっと勉強になったくらいの心持ちで。聞き過ぎない、入り込まないこと。つまり、同意し過ぎず、怒り過ぎず。一線、引きましょう。』(P158より引用)

他人からの相談事は、その方との関係性にもよるでしょうが、こちらが良かれと思って言ったことでも悪くとらえられたり、しかも、同じ相談をあちこちでやっていて、「なんだ。別に私の答えなんて要らないんじゃん。」と時間もエネルギーも奪われ損となったりします。そもそも、その他人さんの問題は本人がクリアしないといけない話なので、代わりに背負ってあげるのは無茶なんです。

■あめ的回答■

「友達100人もいたら病気になってしまうわ」という精神科医 中村恒子先生のお話をふと思い出しました。今は、昔(少なくともあめちゃん幼少期の昭和)よりも、人との関わり方が難しいご時世です。昭和の頃はあった日常「お醤油切らしたから お隣さんに借りてきて」なんて、とても今は言えません。今の時代に合った上手な距離感を保たないと、お互いヤケドしてしまいます。もちろん自分が相手に振り回されるのもよくないのですが、逆に相手に介入しすぎないことで相手さんを守ってあげることになる場合があります。ベースになるのは「あの人が」「この人が」ではなく自分、自分軸です。

「あの人」で、自分がブレッブレになって影響を受けるなら、すでに「あの人」のことは、あなたには手に負えないのです。手放していいのです。

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