『ヒトの壁』 養老孟子
『ヒトの壁』 養老孟子

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先日の出口さんと同じく、養老さんも「あるある」「なるほど~」と、読んでいて腹落ちするので気落ちがいいですね。

冒頭からあめちゃんのセンサーが反応したお話です。

『いまはむしろモノ余りで、おそらくインフレの心配はない。バブルが起きて、だれかが不要なものをたくさん買って、その価格が高騰したって、もともと不要なんだから、私の知ったことではない。お金の持ち主が替わるだけである。(P36より引用)

昔の知人で、とにかく物を買いまくって家じゅうモノだらけで、「もし、これらを買っていなかったら、いったいいくら手元にお金が遺っていたんだろう…」とつぶやいた人がいました。おそらくそれらを買わなければ数百万円は手元に残ったのでしょう。買うことによって、大切なお金は相手に渡る…。お金の持ち主が替わる。まさに最近つくづく思います。お金の持ち主が自分でいたければ、買わなければいいんです。(※今のあめちゃんは、買い物して要らぬ物が増えることは、かなり嫌がっております)でもまぁ、大騒ぎすることはありません。「お金の持ち主が替わるだけ」世の中全体を鳥の眼で見ると、無くなって消えてはいません。おもしろいですね。

こちらは、きまじめすぎる方へ。

『今は人間関係ばかり。相手の顔色をうかがい過ぎていないか。たかがヒトの分際で調和をはかろうとしすぎていないか。

(中略)

人ばかりを相手にしていると、私なんぞは疲れてくる。だから猫のまるなのである。』(P48より引用)

まるは養老さんの愛猫です。人だけを相手にしないで、お人形さんでもご本でも、いろんな依存先を見つけていってください。玉置妙憂さん『本当の自立とは「いかに依存先を増やすか」ということです』和田秀樹先生『複数の柱を持ちましょう』茂木健一郎先生『できるだけ複数のコミュニティを持っておくこと』……ということをおすすめされています。どうか、その特定の人物にとらわれ過ぎないようにしてください。その人物にばかり集中しなくていいのです。その人物の問題は自分の力量、器を超えている、と手放してもいいんです。

こちらも、もう名回答といっていいです。

『明治維新以来、日本社会は徹底的に欧米化を進めてきた。そういうことがはたして可能なのか。それは最近になって思うことである。そうした社会の傾向の中で、自分で考え、考えの中でなんとか折り合いをつけようとして努力してきた。その結果の一つが『バカの壁』だったのである。』(P204より引用)

『折り合いなんだから、中途半端に決まっている。』(P205より引用)

尾野宗園さんのお話で「生きることは矛盾だらけ」という一文がありました。白黒つけなくていいし、矛盾は矛盾で放っておいていいんです。

■あめ的回答■

全く意味のないことへの解決に執着してしまうということはありますか?そもそも「全く意味がないこと」だという判別もつかずに、「これはおおごとだ!」と、巨大な問題だと解釈して大騒ぎしたり。「そんなに大騒ぎしなくてもいいから」と、気づけることができたら、なんとも生き易くなります。「あほらしいわ…」と思えたらたいしたものです。すごく共感してあめ的に救われたのがP128のお兄さんの友人の妹さんへの養老先生の回答です。あめ的に救われました(泣)

読み物として十分面白い養老先生のご本、ぜひ本書をお読みくださいね♪

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